物質の電荷に影響を与える空間を指し、静電界は物体が帯電することにより発生します。
静電界の影響がある空間では直接帯電物に接触しなくても静電気の影響を受け、物質がより強く帯電することで静電界の強さも大きくなります。
静電界は目で見ることはできませんが、F-236 静電気チェッカー を使用することで静電気の可視化が可能です。
https://www.hozan.co.jp/corp/g/g9236/
RCJS-5-1において、ESDSを取り扱う場所の静電界は、5kV/mを超えないようにする。とあります。
静電界5kV/mとは、1mの距離に5kVが存在するということを意味し、F-236の測定基準距離である25㎜と150㎜の距離に置き換えると25㎜で125V、150㎜で750Vが5kV/mに相当します。
静電界の大きさと距離の関係は下のグラフになります。
グラフの黄色の部分が5kV/m以上のエリアで、F-236はこのエリアでアラームが鳴ります。
ただし、数値の信頼性が保証できるのは、校正ポイント(25㎜と150㎜の2点)のみとなります。
校正ポイントから離れるにつれて精度は低下しますが、静電気の発生有無を知らせる用途であれば問題なく使用できます。
F-236のアラームが鳴る(5kV/m以上の帯電物が発見された)場合は、下記のうちいずれかの対策が必要です。
①EPA(ESD保護区域)から排除する
②イオナイザーで除電する ⇒ F-236で再度帯電をチェックする
③アラームが鳴らない距離まで遠ざける ⇒ 鳴らなくなった距離が、ESDSに対して安全な目安距離となります。