マットやシートの抵抗値が低いほど高性能ということではありません。
導電性カラーマット・シートに帯電物(電子デバイス)を載せた際に、マット・シートからアース線を経由して静電気を地面へ流す(アースする)ことで、帯電状態を解消するためのものです。
電流には電気の流れにくさを示す抵抗値が存在しますが、低すぎたり高すぎたりすると下記のような問題が発生します。
●抵抗値が低すぎる
帯電した電子デバイスがマット・シートに触れた瞬間に一気に放電します。その時に通常より多く流れる電流が生み出した大きな熱によって電子デバイスが破壊されます。
●抵抗値が高すぎる
帯電した電子デバイスがマット・シートに触れても短時間で解消されないので、静電気が地面へ流れず電子デバイスに帯電した状態が続きます。その状態のまま指やピンセットなどで掴むと、一気に触れたものへ向かって電気が流れるので、同様に電子デバイスが破壊されます。
そのため、適切な範囲での管理が必要となります。
静電気対策における国内規格のRCJS-5-1では静電気対策品のアイテムに対して抵抗値の範囲が規定されています。
例【アイテム個別の要求事項】 (RCJS-5-1より解釈)
作業表面の点間抵抗Rp(Ω):1×10^4≦Rp≦1×10^10
まずは規格に適したマット・シートをお求め下さい。
詳しい内容は当社特設サイト「静電気の森」にある「静電気対策の原理と方法」をご覧ください。